2007年10月01日

ミャンマーの僧侶デモに関する疑問

ヤンゴン市内はひとまず落ち着いているようですね。

今回の騒動でいくつか疑問に思う事があったので書いてみました。
あらかじめ申し上げますが、私は軍事政権を賛美するつもりはありません。
今回の騒動においても、大規模なデモが発生した原因を作ったのは軍政府の責任と思います。
また発砲を伴う鎮圧で死傷者を出したのは許せない事です。

しかし、デモを主導した側にもいくつか不可解な点があります。

★デモは「市民生活を守る」のが目的だったのか?
デモの目的が「政府の燃料費アップに対し、市民の困窮を救うめの抗議」と報道される事が多い。
本当だろうか?
軍の武力行使以前、デモ隊はスーレー・パゴダ近辺で大規模な集会を行っていた。
日本人ジャーナリスト長井氏が亡くなったのもこの辺りだ。
【写真奥の金色の建物がスーレー・パゴダ】

スーレー近辺は多くの近距離バスが発着し、市内交通の中心地だ。
この辺りで大規模なデモを行うと近距離バスの発着が出来なくなり、市民の移動に支障が出るのは間違いない。
デモに参加している人だけがミャンマー人ではない。
市民生活を守るのが目的なら、一般市民の生活に悪影響が出るような場所を選んで集会しないはずだ。
市民生活の邪魔にならない場所として、シュエダゴン・パゴダ近くのカンドージー湖の公園や人民公園があるはずだが・・・。


★「民主化」を求めるデモだったのか?
「ミャンマーの民主化」を求めてのデモであれば、明らかに時期がおかしい。
ミャンマー政府は2003年8月に「民主化のためのロードマップ」を発表した。
それによると次の7段階のプロセスを経て民主化を実現するそうだ。
  1.制憲国民会議の再開
  2.民主国家確率に向けた段階的方策の実施
  3.憲法草案の策定
  4.憲法制定のための国民投票実施
  5.新憲法による公平公正な総選挙の実施
  6.議会の召集
  7.議会による国家指導者の選出と新政府樹立
このうち、1で再開された国民会議は9月3日にすべての審議を完了し、年内の憲法草案作成を決定した。
今はまさに民主化に向けて一歩前進した時なのである。


★平和的なデモだったのか?
ヤンゴンで僧侶デモが始まったのは9月18日。
当初は平和的にデモ行進するだけだったようだが、軍が武力行使した9月26日には相当エスカレートしていたようだ。
【武力行使が始まった9/26の写真】
町の中で火を点けながら歩くデモを「平和的」と言えるのだろうか?


★デモの指導者は何を考えていたのか?
若い僧侶が中心となってデモを行ったと報じられているが、デモの指導者は何の声明も出していない。
現場でデモに参加した僧侶が死んでいるのに、指導者としてあまりにも無責任ではないだろうか?
最低でも「何故デモを行ったのか」「デモによって何を変えたいのか」を説明する責任があるのではないか。


重ねて申し上げますが、私は軍政を正義だと言うつもりは全くありません。
しかしメディアで扱われているような、軍政=極悪,デモ隊=正義という構図には違和感を覚えます。
「軍政だから悪いんだ」というの、知らない人にはある程度の説得力があるように聞こえます。
しかし個々の事案を考えず、一方が常に正しく、もう一方が常に悪いという考えには同意できません。

ミャンマー政府の政策はすべて間違っているのでしょうか?
僧侶デモ隊は必ず正しい事しかしないのでしょうか?
 
私の知る限り、軍政の行っている民主化に言及しているメディアはありません。


 



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posted by そら at 01:54 | Comment(5) | TrackBack(0) | ミャンマーあれこれ
この記事へのコメント
 こんにちは。ミャンマー国内の話。興味深く読ませていただきました。デモについて日本の場合を書きます。
 「シュエダゴン・パゴダ近くのカンドージー湖の公園や人民公園」で行なうのは集会です。デモとは、路上を行進することです。それは多くの市民に自分たちの主張を訴えることを目的にするので市民生活の中心で行なわれるのが常です。メーデーなどでは都心の中心部で行なわれますし、大きな政治的なデモでは都の中心や霞ヶ関などを行進します。大規模になると交通は規制され経済活動に影響を及ぼすことになります。「多くの近距離バスが発着し、市内交通の中心地」「スーレー近辺」でデモが行なわれたのは、日本の例から見ると妥当です。

 大規模なデモは都道府県条例によって届け出制になっていますが、申請されたルートは基本的に許可されます。デモとは国民主権の国では参政権のひとつになっているからです。憲法では請願権という形でこれを認めています。国会議員に請願をするときに、国会までデモをしながらするとこれは請願行動に一部になるので禁止できないのです。

 報道によると4人を超えるデモは禁止されているので僧侶は最初は4人ずつでデモをやったそうです。デモ行進は国民主権の大事なもので、それによって市民の生活に支障が出ることは仕方がないのです。例えばデモではありませんが、自民党の総裁選の最初の街頭演説は渋谷のハチ公前で行なわれました。車道まで人があふれて交通は大混乱しました。この場合の市民生活の混乱は議会制民主主義のコストです。
Posted by のんき at 2007年10月02日 01:24
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Posted by タイムブログランキング at 2007年10月02日 15:13
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のんき さん
コメントありがとうございます。
確かに記事中で、私は集会とデモを混同していました。ご指摘ありがとうございました。
市民生活の混乱を「コスト」と位置づけるのは、私には思いつかない発想でした。参考にさせて頂きます。
ご意見ありがとうございました。
Posted by そら at 2007年10月03日 00:35
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独裁国家では選択の自由が奪われています。仮に国を出ようとして可能でしょうか。その中で声をあげるのは私たちが考えるより勇気のいることだと思います。
Posted by at 2007年10月28日 16:59
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すみません、名前を書くのを忘れたました。

独裁国家では選択の自由が奪われています。仮に国を出ようとして可能でしょうか。その中で声をあげるのは私たちが考えるより勇気のいることだと思います。
Posted by くま at 2007年10月28日 17:01
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